10月は古書月間で、各地で様々なイベントが開催されています。
お客様向けの催事やイベントは他の古書店さんにお任せするとして、古書組合に加入する事を検討している人向けに少し書いてみようと思います。

まず古書組合とは何ぞや？と言う人はコチラ→　全国古書籍商組合連合会とは – はてなキーワード –

地方にいくつか独自の古書組合は存在しますが、古書の町である神保町発祥の全国規模の古書組合は全古書連だけです。
独自の地方組合ではとても扱えないような凄い本を扱う書店が多数名を連ねています。

わかりやすい凄さとして最近ニュースになったコレをどうぞ→　国宝級、「宋版」の漢詩集販売　４億６千万円「唐人絶句」２１冊

こういう物を扱う人に会う事も可能です。なんでも鑑定団に出ている様な人も、何人も所属していますね。
礼儀正しく、タイミングよく話しかければ色々なお話を聞かせてくれる人も居ます。

まぁ、ここまでの商売をされている方はほんのひとつまみ。その一端に触れる事は無意味では有りませんが、もうちょっと身近なメリットも欲しいですよね。
組合に加入する最大のメリットとして、多数の書店さんが挙げるのは全国の古書市場に参加できること。
たとえば、全古書連加盟組合である香川県組合に所属している当店「ハシビロ屋」はよく兵庫、大阪、名古屋の古書市場にお邪魔しています。
行こうと思えば東京でも、福岡でも、北海道でも行って参加出来ます。

古書市場とは何ぞや？と言いますと、古書店同士が在庫を売り買いする場所です。

何故そんな場所が有るのかと言えばですね。
多くの古書店はお客様より買取をしています。これは一定の規模でずっと続く訳ではなく、ある程度波が有ります（買取が多い月も有れば、少ない月も有る）
だからといって、今月はお店の商品有りませんとは言えないのが商売です。
逆に、今月は買取多すぎるので、もう買えませんとも言えませんよね。

もう一つ。大学付近で営業している古書店が、学術書や参考書を切らすと死活問題となります。
漫画専門店が、今月はよく売れたのでONE PIECEもジョジョも在庫一切なしとは口が裂けても言えません。

上記の例に有るように、古書市場の存在意義とは

1 買取が多すぎた時や自分では扱えない物の現金化手段

2 自店のラインナップを維持、在庫不足を避ける為

という事です。

そして最近増えてきた例ですが、ネット販売専門書店あるいは買取をしていない書店の買い付けの場所としての意味も有ります。
この記事に検索から辿り着いた人は、仕入れを目当てにしているかもしれませんね。

さて、長くなったので続きはまた後日。古書月間中には書き切ろうと思います。